FlutterやDartは公式サイトが充実しているので、Webで信頼度の高い情報を得ることができますが、じっくりと書籍で読むというのも有益です。
書籍だけでFlutterを学ぶというのは難しいですが、他で受講しているFlutter講座などの補助として1冊持っていると理解が深まりますよ。
書籍を選ぶ際の注意
Flutterはバージョンが1から2に上がったときに、コードの書き方が大きく変わった部分がありました。
ですので初心者なら特に、基本的には新しいバージョンをベースに書かれているものから選ぶと、混乱せずに読めると思います。
注意したいのは、書籍は「入門書」として出版されている本がほとんどですが、「プログラミング初心者」というよりも、「他言語経験が一定程度あるFlutter初学者」向けと捉えた方が良いです。
サンプルを作りながら学ぶ
「動かして学ぶ!Flutter開発入門」
Flutter3対応。発行は2023/5/17。
「動かして学ぶ!Flutter開発入門」は、ZennのBooksで販売されているWeb版の「Flutter実践入門」が好評で、翔泳社から書籍として出版された書籍。
冒頭はFlutterの概要から始まりますが、実際にアプリを作成し、最後はリリース手順まで解説しています。
また、単にアプリを作るというだけでなく、Flutterで開発する上で当然知っておきたいRiverpodやProviderの知識や、Flutterの旧バージョンへの対処法など、ネットだけで調べるには大変な内容も網羅されています。
堅苦しさのない、優しい雰囲気の紙面も嬉しいポイント。
今買うならコレ!
Amazonの「試し読み」で、冒頭からChapter1の数ページまで読めます。
「はじめてのFlutter入門: iOS/Androidアプリ開発の⼀歩を踏み出そう!」
Flutte3対応。
「はじめてのFlutter入門: iOS/Androidアプリ開発の⼀歩を踏み出そう! 」は、Kindle Unlimited
での読み放題対象本ということもあってか、Amazonのモバイルプログラミング本
では上位ランクされている本です。
紙の本も、技術書の価格としてはかなりリーズナブルに読めます。
Flutter公式サイトのチュートリアルを元に描かれているので、まずは「Flutterの概略から知りたい」というのなら効率よく学べます。
開発環境は、macOSのVisual Studio Code。
Android Studioを使っている書籍が多い中でのVisual Studio Codeでの解説本なので、「VSCodeでやりたい」という人にもオススメ。
内容レベルはFlutter初心者が対象ですが、次のようなある程度の基礎知識を持っていることが前提です。
Flutterのインストールから始まり、Dartの基礎、変数、Null Safety、関数、例外、クラス、といった基礎のあと、Flutterプロジェクトの作成、チュートリアルでへと進みます。
基本部分が多いですが、データベースや、Riverpodでの状態管理の解説、アプリ完成後のストアへ公開する際の注意点もあります。
Flutterの初歩から大枠を掴むにはオススメです。取り扱いは、たぶんAmazonのみ。
「マルチプラットフォーム対応 最新フレームワーク Flutter 3入門」
Flutte3対応。発行は2022/11/22。
「マルチプラットフォーム対応 最新フレームワーク Flutter 3入門」では、Flutter Studioを使った記述もあるので、そのあたりのことを知りたい人には良いかも。
Amazonの「試し読み」で、冒頭からChapter1の数ページまで読めます。
「現場で使えるFlutter開発入門」
Flutter2.2.1に対応。
タイトルが「現場で使えるFlutter開発入門」というだけあって、現場でチーム開発をしていく上で必要となるであろう内容が盛り込まれています。
となると、この本は上級者のみが手に取る書籍なのか? というと、そんなことはありません。
サンプルで作成するアプリには、洗練されたFlutterらしい機能をふんだんに使っているので、実際に手を動かして作っていくのも楽しみながら学び進めていけます。
表面的にコードを書いて、一般的な動きを実装する手順を紹介しているFlutter解説書が多い中で、この「現場で使えるFlutter開発入門」は、実際の日常で開発作業を進める中で、必ずや遭遇するであろう失敗や、注意点などが細やかに解説されています。
Amazonの「試し読み」で冒頭部分を見るだけでも、この本の良さがわかると思います。
リファレンス的に使う
「基礎から学ぶFlutter」
Flutter1.12.16-pre.34、Dart2.7.0に対応。
「基礎から学ぶFlutter」は、2019年12月の出版なのでFlutter1での解説ですが、リファレンス本としては唯一の良書です。
内容は、Flutter公式サイトを読み込めば掲載されていることにプラスして、特にDartは著者自身の経験に基づいた事柄も掲載されています。
記載されているサンプルコードも、公式サイトと同じコードが多いです。
ですが、「公式サイトを読み込めば」と簡単に言っても、英語サイトで未知のプログラミング情報を読み解くのはかなりの労力が必要です。
その点、この本は日本語ですし、章立てした構成で読み進めることでFlutterプロジェクトの全体像を掴みやすくなっています。良書です。
FlutterとDartの、しっかりとした基礎の地盤固めができると思います。
対象読者は、「少なくとも他のプログラミング言語の経験者」か、「ネイティブアプリ経験者ならさらに望ましい」としているので、「基礎から学ぶFlutter」とはいえ、プログラミングの入門書ではありません。
Amazonの「試し読み」では、「目次」から「1. スタートガイド」の内容を見ることができます。
Amazon Unlimited対象のFlutter解説書
一般的に、技術書は高額なのですが、AmazonのKindle Unlimitedを利用すると、月額980円でかなりお得に読めます。
本だけでFlutterを学ぶのは無理がありますが、とりあえず「色々な実行環境を対象にしたFlutter関連本を幅広く読んでみたい」というのなら、Kindle Unlimitedは好都合です。
Kindle Unlimitedは「月額980円で電子書籍が読み放題」という、Amazonの本読み放題のサブスクリプションです。
読み放題の対象となる本は、Kindle本として出版されている本のうちの一部の対象本です。
Kindle本は、出版社を介さずに個人で出版している本が多くあって、紙の本にはない個性的で興味深い内容のものも多いです。
注意点は、Kindle Unlimitedでダウンロードした本は、Kindle Unlimitedを解約すると読めなくなってしまうこと。
ずっと読みたいというのなら、Kindle Unlimitedとしてではなく、個別に単体購入する必要があります。
Amazon Kindle Unlimitedを詳しくみてみる
「迷わないFlutter開発: はじめてのアプリ開発をサポート」
発売:2022/3/27
Kindle単体価格:980円
Flutterのプログラミングというより、「どんな風にアプリ開発するのか」「アプリでのマネタイズの仕方」などに焦点を当てた本。
「Udemyベストセラー講師のFlutterでRiverpod基本集」
発売:2022/1/10
Kindle単体価格:250円
Riverpodの基本的な使い方に焦点を当てた本。
著者は、Udemyの人気講座「Flutter x Riverpod x MVVMで実現するシンプルな設計(Firebase, WebAPI対応)
」講師の「さくしん
」氏。
「初心者による初心者のためのFlutter詳解 (技術の泉シリーズ(NextPublishing))」
発売:2022/4/29
Kindle単体価格:2,420円
「Flowering」というアプリを、Flutterで開発・リリースしている個人開発者の書いた書籍。
タイトルは「初心者による〜」とあるが、業務ではAndroidアプリのプロの開発者。
「スマホで動くアプリを作ろう!ゼロから始めるFlutter実践入門編」
第1巻: シンプルなアプリを作ってみよう
第2巻: 様々なパッケージを使ってみよう
第3巻: Firebaseでログインやデータ保存機能を使ってみよう
第1巻:発売 2022/3/14、Kindle単体価格 300円
第2巻:発売 2022/4/28、Kindle単体価格 300円
第3巻:発売 2022/5/10、Kindle単体価格 300円
個人で作成・出版した、Kindle本の3巻構成。
サンプルコードの一部は、GitHubでも公開。
「本の通りにやってもエラーが出る」などは、LINEやメールで質問できる。
Amazon Kindle Unlimitedを詳しくみてみる
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