このサイト「スクリプちん」を書いている「リプちん」です。
サイト立ち上げ当初は、印刷業界で培った DTPやプログラミングの経験・知識を、記事にしていました。
このところ更新が滞っていましたが、最近また、モバイルアプリ開発のFlutter関連のことを書き始めました。
Flutter開発はまだまだヨチヨチ歩きの段階で、難しいことは書けませんが、自分の記憶の定着のためと、自分の苦労が世の中の誰かにためになるといいな、と思って書いています。
このサイトも7年半が経ちまして、レイアウトも色々と変えてきているので、リンク切れや体裁崩れなどもあると思いますが、少しずつ手を加えていきますので、生温か〜く見守っていただけると助かります。
リプちんの印刷業界での職歴概略
社会人デビューは1980年代半ば。進学塾に就職。配属先は制作部門。
新卒採用後は、何度か転職しつつも印刷業界での経験は、今でも私の生活の主軸になっています。
- 写研のサザンナで、小・中・高校・大学受験対策の教材や参考書の組版。
- 日本語データベース「桐」の一括処理で、大量ページものの組版(写研・InDesign)
- TeXを少し
- SMI-EDIANのトリガーコマンド作成
- SGML関連(DTD作成など)
- モリサワのMC-B2やMDS-B2組版をちょっと
- InDesignのスクリプト作成
- InDesignを使い始めたのは、InDesign CS3から。
- JavaScript
- VBS
- Excel VBA
- Access VBA
- VB
- XML とか。
- Flutter(Dart)は勉強中。
職歴をもう少し
写研オペレーターの時代
社会人デビューは、1980年代半ば。
進学塾に就職しました。配属先は、教材の製作部門。
小中高校生用の、学習参考書とか問題集を作ってました。
学習参考書いわゆる「学参もの」は、和欧混植、ダブル下線、ダブルルビ、数式、表組み、外字も多いし、縦組みの漢文など、盛りだくさん。
組版バリエーションの多い制作で「組版のイロハ」を学んだ時期です。
この制作部に導入されていたのは、写研の電算写植機「サザンナ」。
この「サザンナ」というのは、ワープロのオバケみたいに大きな入力装置で、記憶媒体は8インチのフロッピー。そしてもちろんスタンドアロン。
新卒研修は、このサザンナを使うために写研研修センターでのコーディング講習でした。
写研で罫線を引くには「罫倍010-1,5」とかいうファンクションキーを入力するんだけど、一文字でもタイプミスがあると、紙面展開したときにぐちゃぐちゃに崩れて、何度もコーディングを修正。大変だったけど、それでも楽しかったっけ…
データベース組版に没頭した時代
新卒採用の会社を退職して、別会社に転職しました。
この会社では「写研」のコマンドをデータベースから作成するチームがあって、それがすごく面白そうで勉強させてもらいました。
ここで使ったのが「桐」という日本語データベースの「一括処理」というプログラミング言語。
写研コーディングと、桐の「一括処理」を組み合わせて、より少ないコマンドで効率よく紙面が仕上がっていくのが、超面白かった時代です。
でもその後、段々と「WYSIWYG(ウィジウィグまたはウィズウィグ)」という世界が登場してきました。
自分の部署にもWYSIWYGで操作できる「EDIAN(エディアン)」が導入され、写研コーディングでのガチのデータベース組版の代わりに、EDIANのトリガーコマンドを作っていたこともありました。
「WYSIWYG」とは「What You See Is What You Get」の略で「見たままを得る」という意味。
写研の「コマンド越しに仕上がりを想定する」というのではなく、文字の配置もサイズ変更も、フォント指定も、画像配置も、全てをディスプレイ上で操作できるWYSIWYGは、革命的な世界でした。
SGMLが面白くてたまらなかった時代
EDIANのトリガーだけじゃ物足りないな~と思っていたころ、「SGML」という、なんとも面白そうな新たな技術があることを知りました。
「こりゃSGMLをやらねば!」ということで、膨大な過去の印刷物の体裁を分析して、DTD(SGMLの定義文書)を作成する業務へと移行。
でも、XMLが世の中を騒がし始めた1999年頃、印刷業界からはしばらく離れることになりました。ざんねん…
SGMLとは、HTMLやXMLなどの元となっているマークアップ言語。
当時SGMLは色々な業界で導入されたけど、開発が大変で費用もかかるということで、今はほとんどがXMLに移行されている。
印刷業界で再出発
印刷業界を離れてから5~6年後、やっぱりモノを作る仕事がしたくて、ホームグランドである印刷業界に戻ることを決断。
決断はしたものの、そろそろイイ年齢にもなっていて、ブランクもあるし難しいかなと考えていたところ、TeXの組版をやっている会社を発見。
TeX(テフ)はかつて使ったことがあったので、とりあえず行ってみることにしました。
ところが、「TeXで実際に組版するより、TeXのデータをバッチ処理で作ってくれない?」ということになって、MS-DOSバリバリの時代を彷彿とさせるバッチファイルとか、MIFESのMIL言語とかを触ることになりました。
かつて、MS-DOS版の「桐」で一括処理をしていた経験が、こんなところで役立つとはビックリでした。
「日本語データベース 桐」は、今でもまだまだ健在です。
また、それまでは知らなかったWindows Scripting Host・VBスクリプトも勉強したり、古い知識だけでなく新しいことも始めたら面白くなってきました。
「もうイイ年だけど、まだ頑張れそうだな〜」なんていう、勘違い(?)が始まった時代です。
DTP本格始動!
ラッキーにも印刷業界の再出発はできたけど、だんだんと「なんか違うな〜」「これって、本当に楽しいか?」と、モヤモヤが沸き立って、新たなスタート。
InDesignとの出会い
とうとう、InDesignとの出会いです。
簡単な冊子作りを数本こなしたあとは、大量ページ物の担当になりました。
ここで役に立ったのが、またしても「桐」。
自分の桐のスキルには随分と助けられました。この時代は、さすがにMS-DOSではなくWindows版でしたけど。
(私に、一番初めに「データベース組版」というものを教えてくれた先輩にはホント感謝です)
InDesignで一般的な組版と、データベース組版に携わるようになって以降は、InDesign用のスクリプトも作り始めました。
初めはVBスクリプト(VBS)、その後にExtendScript(AdobeのJavaScript)。
一方で、古い「FrameMaker+SGML」というソフトで組んだページを、InDesignに移行しなくちゃならない事態に遭遇しました。
そのとき、XMLを中間ファイルにすればいろんなことができるってことを知り、かつてのSGMLでの知識がすごく役に立って、「XMLも勉強しなきゃ!」と焦ってみたり…の、やることいっぱいの時代でした。
そして更に、「Excel VBAでInDesignを動かそう」とか、「Accessでデータ管理したいから、Access VBAでInDesign組版をして」と、どんどん広がっていきました。
また逆に「Excel VBAを使ってInDesignを動かせるなら、Excel自体をVBAで動かしたい」という現場のニーズもあって、InDesignのデータベース組版用の入力システムをExcelで作ったこともありました。
そんな風にして、時代の流れに流されながら生き延びてきた業界人です。
InDesignのサイトを作る!
そうして、2018年1月。
自分の今までの経験をどこかで役立ててもらいたいと思い立って、このサイトを立ち上げました。
手探りで作っていた「スクリプちん」ですが、2024年1月にサイトデザインをリニューアル。
サイトリニューアルでは、
「デザイン作りに時間をかけるよりも、内容に時間をかけたい!」
「でも、少しでも綺麗で見やすいサイトにしい!」
そう思って、WordPressテーマ「SWELL」を導入しました。
手間をかけずに高機能テーマを手に入れるなら「Swell」はとても良いと思います。
「Swell」自身が高機能なので細かなプラグインを入れる必要も少なくすむし、何より、HTMLやCSSを書かなくてもカスタマイズできることが多いのです。
Flutterはじめました
2020年の12月。
Flutterでモバイルアプリ開発の勉強を始めました。
モバイル関連はそれまで全く無縁の世界で、何から始めればいいのか、どうやって勉強したらいいのか、わからないことばかり。
書籍を買ったり講座を受講しているけど、Flutterに専念できないのが苦しいところです。
島ぐらし始めました
2022年4月。東京は伊豆諸島の八丈島に住むことになりました。
八丈島は、私が生まれてから高校卒業までを暮らした場所。
んん十年ぶりのUターンにはかなりの決断が必要だったけど、幸い、パソコンがあれば自宅で仕事ができる状態なので、思い切って帰ることにしました。
スクリプちん @dtpscriptin のアカウントの他に、めいらら @Llypnd78 で島生活を呟いています。
(旧Twitter)では、「めいらら」とは、島のことばで「来たよ」「参りましたよ」というような意味で、そこから派生して「こんにちは」みたいな挨拶に使う方言です。
どこかのお宅を訪ねたときに…
「めいらら〜ぃ。」
「ばぁ〜!! へーてーぶりどうじゃ〜。あがっておじゃれ〜。」
(こんちは〜)
(おぉ!! 久しぶりだね。どうぞ入って行ってください。)
みたいな感じですが、今では島の言葉を話す人も少なくなって、こんなやりとりを聞くこともなくなりました。