Flutterの学習には、「Flutter」と「Dart」の両方の理解が必要です。
最近の「Flutter」の参考書は、日本語でわかりやすい良書が出てきましたが、「Dart」の書籍選びはちょっと難しいです。
この記事では、Flutterのオススメ書籍と、Dartの学習にも役立つ参考書を紹介します。
最後の「Flutter書籍の2つの注意点」も参考に選んでみてください。
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初学者向け
「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発」(2023/12/23 発行)
【対象読者】
完全プログラミング初心者
いま、初心者にまずススメたいのは「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発」。
これ、買って読んでみました。
すごくやさしく書かれています。
冒頭の第1章「アプリを開発したいすべての人へ」という12ページ分を読んだ段階で、「あ、この本は他の『初心者向け』とはちょっと違うな」と感じました。
なにが違うかって…、著者の経験も交えながら、Flutter開発の具体的な全体像 が見えてくるんです。
読み進めると「モヤモヤ」が晴れて行く感じ。
- 「アプリ開発って、こういう流れでやるんだ!」
- 「Flutterだと、こんないいことがあるんだ!」
- 「Flutter開発は、こういう知識が必要なんだ!」
- 「Flutter以外にも、こういう技術があるんだ!」
- 「Flutterエンジニアの仕事って、こういう感じなんだ〜!」
著者の経験談も交えながら、「Flutter開発の具体的な全体像」が見えてきます。
次の第2章では、必要なパソコンの紹介を含めた、Flutter開発に必要な道具の準備です。
- 「パソコンはMacとWindows、どっちがいい?」
- 「どのMacがいいの?」
- 「Flutterのインストール」
- 「パスを通す」
- 「Android Studio」
- 「Xcode」
- 「エミュレータ」
- 「SDK」
- 「CocoaPods」…など
こんなコトバが次々と出てくるけど、大丈夫!
Flutterの準備には、初心者が知らないワードがいきなり出てきます。
でも大丈夫。初心者が悩みやすいポイントでつまづかないように、解説しています。
詳しすぎず、はしょりすぎず、「このくらいの説明があれば、初心者は納得して次へ進める」っていうポイントが書かれています。
ここまでの解説で、全体ページの1/3くらい。
「全体の1/3も使って『準備』!?」と驚くかもしれないけど、Flutterは「開発ツールが1つあればOK」っていうわけにはいかないのです。
なにせ「Flutterの環境作りができなくて諦める人がいる」くらいですから、このページ数は必要なのです!
完全初心者に説明するなら、もしかしたらこれでも足りないくらい…
この書籍の、MacでAndroidエミュレータを作る説明のページでは、「System Image」を選ぶ説明が抜けているようなので、Windowsでエミュレータを作るページを参考にすると良いと思います。
その場合、Macでは、エミュレータの「System Image」は、Intel Macは「Recommended」のタブから選びますが、Appleシリコン(M1とか)は「Other Images」の中から「arm64」がついたものを選ぶと良いです。
あと、「Select Hardware」の「Choose a device definition」では、「Play Store」に三角のロゴマークがついているのを選ぶと、エミュレータにも「Play Store」アイコンが表示されます。
そして、残りの2/3の第3・4・5章で、実際にFlutterを動かしていきます。
ここでも、「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発」の解説は、他の本とちょっと違う。
Flutterには欠かせない「Widjet」の使い方から始まるけど、いきなり「こうやってコードを書くんだよ」と、サラリとサンプルコードだけを示したりはしません。
サンプルコードも示されてるけど、まずは「Widgetってこういうモノ」「Widgetの種類」から始まって、「Widgetは階層構造で組み合わせる」「Widgetの設定はパラメータを使う」などを説明していきます。
説明文がサンプルコードのどの部分のことを言っているのかを探しながら、Flutterの構造を見ていきましょう。
じっくりとコードを見て、自分でもAndroid Studioで実際に操作していくと良いです。
何もわからなくてもFlutterを触ってみることができるので、「プログラミングやってる感」が出てモチベ上がりますよ。
Flutterは「Widget」を組み合わせて、アプリの「UI(ユーザーインターフェース)」を作るので、「Widgetってどんなモノか」っていうイメージを最初の段階で持つことは、すごく大事です。
「Widget」のイメージが全くない状態で始めると、
「なんか知らんけど、言われた通りに書いたらアプリになった。けど、自分ひとりでは組み立てられそうにない」っていうモヤモヤを持ったまま、次へ進むことになる…
ここまでが第3章の「Widget」の解説で、全体の約1/3ページ分です。
そして次の第4章が「Dart」。
「Dart」はFlutterのアプリ開発で使うプログラミング言語です。
第3章で作った「Widget」はFlutterで作った大枠です。
この第4章では、その大枠の中に書くプログラミングを、「Dart」の構文を使って学びます。
プログラミング言語では、「変数」「if」「for」「関数」「null」などは、必須の知識です。
これがないと始まりません。
この本の「Dartの章」では、プログラミングの「基本のキ」だけですが、図とサンプルコードを使って説明しているので、初心者の導入としては読みやすい構成になっています。
でも、Dartはこれだけでは足りないので、次の項で紹介する「スッキリわかるJava入門 第4版」で理解を深めてください。
で、最後の第5章で実際に「じゃんけんアプリ」を作りながら、総まとめです。パチパチパチ〜
この「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発」の著者は、「Flutter大学」の「kboy」こと藤川 慶さん。
「Flutter大学」というのは、「YouTubeでの動画配信」と、「Webサイトでの学習コミュニティ」の両方で、Flutter学習サイトを運営している人気の講座です。
YouTube https://www.youtube.com/@flutteruniv
Webサイト https://flutteruniv.com/
この「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発」は、YouTubeで「Flutter大学」の動画を見たりコミュニティに入る前に、まずは基本を身につけて欲しいという位置付けで書かれた書籍です。
本格的な「Flutter大学」への「橋渡し」となっている書籍なので、YouTubeの動画を見て、Flutter大学に入りたくてウズウズしてしまった初心者のアナタ!
必読です。^^
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初心者向けのFlutterの書籍を1冊終わったら、動画で受講できる講座を探しましょう。
本の内容を復習することで基礎知識が定着するし、新しい機能を実装して行くには、講師の実際の作業を見ながら、自分でもプログラミングしてみるのが上達への近道です。
「Flutter大学」は、オススメのスクールの記事でも紹介
「スッキリわかるJava入門 第4版」(2023/11/6 発行)
スッキリわかるJava入門 第4版 (スッキリわかる入門シリーズ)
【オススメしたい読者】
- 「Dart」の構文に少し慣れてきた「Flutter初心者」
- 「オブジェクト指向」をちゃんと理解したい人
「プログラミング初心者」の「Flutter初心者」なら、「スッキリわかるJava入門 第4版」を読みましょう。
Javaの書籍ですが、「Flutter」で使う「Dart」は「Java」とよく似ています。
例えば、「Flutter」で出てくる「Widget」は、ブロックを( )で囲みながら、外側から内側へ向かって書いていきますが、「Java」も同じように外側から内側へと書いていきます。
言語が違うので「Java」と「Dart」では使う単語が違うけど、なかには「void main()」とか、Dartでも馴染みのあるワードも出てきます。
「Java」の本だから「FlutterのDart」そのものは学べないけど、プログラミングの根幹を理解するには良書。
改版を重ねたロングセラーというのもよくわかる。
「Flutter」で「Widget」を実装して「Dart」の構文に少し慣れてきたら、この「スッキリわかるJava入門」の第1部・第2部を読んでみると良いです。
「ゼロから学ぶFlutterアプリ開発(技術評論者)」にもDartの章があるけど、さすがに30ページ程度の解説だけじゃダメですから。
初心者じゃなくても、「オブジェクト指向の理解が甘いな」と思っている人(私のこと^^;)には、この「スッキリわかるJava入門 第4版」書籍はオススメです。
- 【1章】:プログラミングには必要不可欠な、「変数」「式」「ifやforの条件分岐」「配列」などの基礎。
- 【2章】:この書籍のメイン「オブジェクト指向」。「インスタンス」「クラス」「継承」「カプセル化」などの解説。
- 【3章】:「Java」の話なので、興味なければ読まなくてよし。
「オブジェクト指向」は、ちょっと難しいけど、繰り返し読むべし!
オブジェクトの使い方(書き方)は、ほとんどのプログラミング言語で役立ちます。
中上級向け
「動かして学ぶ!Flutter開発入門」(2023/5/17 発行)
【本書の内容】
- Widgetの使い方と画面の構築や更新手法
- スマートフォン機能の利用方法、バックエンドサーバ「Firebase」との連携
- アプリのリリース方法
- Flutterの便利な仕組みとその活用方法、デザインパターン
- 開発に役に立つWebサービスの紹介
【対象読者】
- ICTの基礎知識・スキルのある人
- プログラミングの基礎スキルのある人
- Windows・macOSの基礎コマンドを使える人
- Flutterを初めて利用するエンジニア
- Flutterでアプリを作ってみたい人、どんなことができるのか知りたい人
- Flutter開発のスキルアップをしたい人
- Flutterの業務開発を検討している人
この「動かして学ぶ!Flutter開発入門」は、ZennのBooksで好評だった「Flutter実践入門(2,000円)」が読みやすくリニューアル出版された本です。
冒頭はFlutterの概要から始まって、実際にアプリを作成し、最後はアプリのリリース手順まで解説。
「プログラミングの基礎はあるけど、Flutterは初めて」というのなら、この本。
「Flutter実践開発 – iPhone/Android両対応アプリ開発のテクニック」(2024/3/7 発行)
Flutter実践開発 ── iPhone/Android両対応アプリ開発のテクニック WEB+DB PRESS plus
【対象読者】
他のプログラミング言語やフレームワークを習得している人
iOSまたはAndroidエンジニアで、これからFlutterを学びたい人
実践向けの解説書です。
これからFlutterを始める人にも、経験のあるFlutterエンジニアにも、絶対役立つ充実の内容。
初級を抜けたら、コレ!!
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「基礎から学ぶFlutter」(2019/12/25発行)
【対象読者】
「何らかのプログラミング経験者」または
「ネイティブ開発の経験者」だと望ましい。
「基礎から学ぶFlutter」は、Flutterの「Widget」や「ライブラリ」のリファレンスとして役立つ良書です。
「ライフサイクル」などのFlutter内部構造や、単体テスト、パフォーマンスチューニングについても解説しています。
記載のサンプルコードは、Flutterの「Widget catalog」に出ているものがほとんどですが、この書籍では日本語での解説なので断然わかりやすいです。
「Dart」も詳しく出ています。
読者対象は、「何らかのプログラミング経験者、またはネイティブ開発の経験者だと望ましい」とされているので、プログラミングの完全初心者には向きません。
Flutter中級者以上の人には、「Widget」の持つパラメータが簡単にわかるお役立ち書籍です。
「スタートガイド」として、「Flutter」や「Android Studio」のインストール方法も出てますが、これも経験者なら読めるレベルでの解説です。
【「基礎から学ぶFlutter」対象バージョンに注意】
この「基礎から学ぶFlutter」の解説は、「Flutter 1.12.16-pre34」「Dart 2.7.0」です。
「Null Safety」対応になる直前の発行なので、サンプルコードも「Null Safety」に対応した構文ではありません。
バージョンの違いを自分で補いながら読む必要があります。
Amazon UnlimitedのFlutter解説書
技術書は一般的に高額だけど、AmazonのKindle Unlimitedを利用すると、かなりお得に読むことができます。
Kindle Unlimitedの本だけでFlutterを学ぶのはかなり無理がある、と、個人的には思うけど、「とりあえず、Flutter関連本を幅広く読んでみたい」というのなら、月額980円で読み放題のKindle Unlimitedはオススメです。
AmazonのKindle本は、出版社を介さずに個人で出版している本も多くあって、紙の本にはない個性的で興味深い内容の本も多いです。
注意点は、「Kindle Unlimitedでダウンロードした本は、サブスクを解約すると読めなくなってしまう」こと。
気をつけて。
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Flutter書籍の2つの注意点
最後に、Flutterの参考書選びの注意点を3つあげておきます。
最新バージョンを選ぼう
Flutterはバージョンのアップデートがあると、かなり色んなことが変わります。
なので初心者なら特に、基本的には最新のFlutterバージョンをベースに書かれているものから選ぶと、混乱せずに読めると思います。
2024年4月現在、Flutterの最新メジャーバージョンは「Flutter 3」です。
要注意の「初心者向け」
ほとんどのFlutterの本は、「入門書」として出版されています。
でもこの場合の「入門」は、「他言語経験が少しはあるFlutter初学者」を指していることが多いです。
なので書籍を選ぶときは、タイトルだけでなく目次も見てください。
Amazonでは、紙面サンプルで目次が表示できる書籍も多いです。
目次の中に「変数とは」「クラスとは」「関数とは」とか、「制御構文(if、forなど)」についての基礎説明の項があれば、プログラミングの基礎から解説していると考えて良いと思います。
こんなのもあるよ!
「大人でも読める」と評判の「入門書」
「電子版」より「紙」
電子書籍は、検索やリンクがあって便利ですが、技術書はやっぱり「紙」!
手軽に必要な箇所をパラパラ見られて、書き込みもできる。
それに、スマホやタブレットじゃ画面が小さすぎるんです。フォントが細くて読みにくいこともある。
夜中の寝る前でも、ブルーライトを気にせず読めるし、
寝る前に読んだことは、寝ている間に脳に染み込みますよ。
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