Adobe Stock(アドビ ストック)は、Adobe社が提供する「ストックフォトサービス」です。
サブスクリプション形式での定額利用のほか、6ヶ月間有効な「クレジット」というコインのようなものを購入して支払いに当てたり、単品購入することもできます。
この記事の後半では、Adobe Stock(個人版)を、よりお得に利用するプランの使い方も紹介しているので、自分に合ったプランを見つけてください。
特に、高額な単品素材を少量利用したい人は「Adobe Stock素材を1点だけ購入する」と「サブスクにない素材を安く買う方法」は必見です。
公式サイト Adobe Stock
Adobe Stockのライセンス
Adobe Stockの料金プランを考える際には、ライセンスについての知識も不可欠です。
まずは購入プランを考える前に、ライセンスについてサラッと頭に入れておきましょう。
Adobe Stockのライセンスとは、その素材の「用途」と「露出頻度」の範囲のことです。
Adobe Stockの各素材には、「この範囲で使ってください」という利用範囲(ライセンス)が設定されているので、そのライセンスの制限を超えて素材を使用することはできません。

公式サイト Adobe Stockのライセンス条項
ライセンス比較
Adobe Stockのライセンスには「通常」「強化」「拡張」の3種類があります。
このうち、ほとんどの素材に適用されているのが「通常ライセンス」です。
通常ライセンスは、他の2種に比べると少し制限が多いのが特徴です。
通常ライセンス | 強化ライセンス | 拡張ライセンス | |||
---|---|---|---|---|---|
使用 頻度 / 用途 |
印刷・表示 メディアなど |
Webサイト・ SNSへの投稿 |
制限なし | ||
商品パッケージ マーケティング用印刷物 デジタルドキュメント ソフトウェア など |
50万部まで | 制限なし | |||
Eメールマーケティグ モバイル広告 放送番組 デジタルプログラム |
50万人未満 (予想閲覧者数) |
||||
素材自体が主な購 入目的となる製品 |
テンプレート ポスター Tシャツ マグカップ など |
× | × | ○ | |
独立したファイルとしての配布 | × | × | × | ||
含まれる 素材 |
通常画像(写真・ベクター・イラスト) テンプレート 3D |
○ | ○ | ○ | |
ビデオ(4K・HD) | × | ○ | ー | ||
購入方法 | サブスクリプション または クレジットパック |
クレジットパック |

この素材では使用用途によって2つのライセンスから選択できる。
通常ライセンスのボーダーラインは、「50万部または50万視聴まで」という制限です。
これを超えて素材を使うことはできませんが、Web表示は無制限なので、ブログで画像を使う程度なら通常ライセンスで十分です。
もしYouTubeなど動画内で使う場合は、見込み視聴数が50万以上なら「強化ライセンス」の素材を選ばなければなりません。
通常ライセンスで注意したいことは、「プレミアム素材とビデオ素材の通常ライセンスはない」という点です。
公式サイト Adobe Stockのライセンス条項
ライセンスについて把握したところで、いよいよ次は料金プランです。
料金プラン

Adobe Stockの料金プランは、「サブスクリプション契約」と「クレジットパック」の2種類があります。
サブスクリプションは定額支払いなのでわかりやすいし、無料体験できるプランもあって、手軽に始められますが、全ての素材をサブスクリプションだけで買うことはできません。
Adobe Stockを長期間利用する場合、最もお得に購入できるのは「サブスクリプション」と「クレジットパック」との併用です。
公式サイト Adobe Stockの料金プラン
まずは、サブスクリプションから解説します。
サブスクリプション
Adobe Stockのサブスクリプション契約は、毎月コンスタントに素材が欲しいという場合に向いていて、多くのユーザーが利用しているポピュラーな形態です。
サブスクリプションには、年間プランと月々プランがあります。価格設定は「年間」「月々」それぞれで4段階です。
料金プラン決定の際に必要な主なファクターは、
・「月々の利用可能素材数」
・「各プランに含まれる利用可能素材の種類」
の2つです。
下の表では、年間プランと月々プランを各項目で上下に並べて表示しました。
月額料金 | 年間プラン | 3,828円 | 6,578円 | 10,428円 | 27,478円 |
月々プラン | 3,828円 | 9,328円 | 13,068円 | 32,978円 | |
利用可能素材数 (月ごと) * 通常ライセンス ** HDビデオ |
年間プラン | 10点 * | 25点 * または 3本 ** |
40点 * または 6本 ** |
750点 * または 25本 ** |
月々プラン | 3点 * | ||||
30日間の 無料体験の可否 |
年間プラン | ○ | × | ||
月々プラン | × | ||||
未使用ライセンスの 繰越可能素材数 |
年間プラン | 120 | 150 | 240 | ー |
月々プラン | 36 | ||||
サブスクリプションに 含まれる素材 |
通常画像 (写真・ベクター・イラスト) |
○ | |||
テンプレート | ○ | ||||
3D | ○ | ||||
オーディオ | ○ | ||||
HDビデオ | × | ○ | |||
4Kビデオ | × | ×(20%OFFで購入可) | |||
拡張ライセンス素材 | × | ||||
プレミアム素材 | × |
年間プランと月々プランの最大の違いは、期間中の解約料の有無です。
その他、それぞれのメリット・デメリットを次に示します。
プランの中で一番安い3,828円の内容を見てみると、ビデオ素材などサブスクリプションの料金には含まれていません。
サブスクで買えない素材は、「クレジットパック」や単品で個別に購入することになります。
公式サイト Adobe Stockの料金プラン
サブスクの体験版
Adobe Stockのサブスクの年間プランのうち、低価格から3段階の料金帯では、最初の30日間は無料体験期間になっています。実際の1年間の契約は30日後から開始です。

体験版が使えるのは、年間プランの3,828円、6,578円、10,428円の3プランのみで、月々プランにはありません。
その中で一番高額の10,428円のプランなら、体験期間中でも画像40点をダウンロードすることができ、しかも4Kビデオやプレミアム素材なども20%OFFの割引価格で買えます。

体験期間中の解約なら解約料はかからないし、その間にダウンロードした素材でも、解約後もそのまま使えます。
なので、実際には別の年間プランや月々プランに申し込むとしても、体験は10,428円プランで申し込むのが一番お得です。
注意したいのは、低価格のプランにダウングレードしたり、サブスクリプションをキャンセルすると、未使用のライセンスは全て失われてしまう点です。必要な素材は、ライセンス取得のみでなくダウンロードしておきましょう。
公式サイト Adobe Stock体験版を使ってみる
クレジットパック

クレジットパックは、6ヶ月間有効(「日本国外在住」または「グループ版」は12ヶ月間有効)のプリペイドコインをあらかじめ購入しておいて、支払いに当てるという形式です。
Adobe Stockの「クレジット」とは、「Adobe Stock内で使えるコイン」と考えるとわかりやすいです。
クレジットは有効期間が半年間あるので、素材の利用時期にムラがある場合には、サブスクリプションよりもクレジットパックのほうが適しています。
公式サイト Adobe Stockのクレジットパックを見てみる
クレジット数 | 価格 | 1クレジットあたりの金額 | 利用例 *: 通常画像 **: HDビデオ |
---|---|---|---|
5 | 6,490円 | 1,298円 | * 5 |
16 | 17,600円 | 1,100円 | * 16 または ** 2 |
40 | 39,600円 | 990円 | * 40 または ** 5 |
80 | 74,800円 | 935円 | * 80 または ** 10 |
150 | 132,000円 | 880円 | * 150 または ** 18 |
Adobe Stockでは、サブスクリプションにはダウンロードできない種類の素材がありますが、クレジットは全ての素材に使うことができます。一度に大量に買うほど、1クレジットあたりの単価は安くなるので、素材購入の割引率が高くなります。
購入の際に支払うクレジット数は、素材の種類ごとに異なり一律価格ではありません。
クレジットを使い切っても、自動で補充されたり更新されたりすることはありません。
足りなくなったら自分で新たに購入します。
Adobe Stockのクレジットパックとサブスクリプションは、二者択一というわけではなく併用して利用できます。
併用する場合は、サブスクリプションに含まれる素材はサブスクを使い、クレジットはサブスク対象外のプレミアム素材やビデオ素材だけに利用することで、コスパ良く購入することができます。
また、サブスクの利用点数だけでは足りなくなった際の補充用として、買っておくのもいいかもしれません。
公式サイト Adobe Stockのクレジットパックを見てみる
Adobe Stock素材を1点だけ購入する
Adobe Stockの素材は、1点だけ買うということもできます。
「サブスクリプションもクレジットパックも利用せずにダウンロードする」ということはできるのですが、その際、通常ライセンスの素材やHDビデオなどは、30日間の無料体験に申し込んで0円でダウンロードするという仕組みになっています。
でも残念ながら、Adobe Stockの無料体験ではダウンロードできない素材もあります。
先にも書いたように、サブスクに含まれない素材の種類は、無料体験でもダウンロードすることができないからです。
サブスクに含まれない素材の単品価格は、かなり高額です。
例えば、拡張ライセンス画像は10,318円。
4Kビデオは強化ライセンスですが、27,478円します。
「どうしても1回限りでこの画像だけが欲しい!」というのなら、単体での購入がもっとも無駄のない買い方です。
でももし、サブスクにない素材を「何点かほしい」というのなら、1点ごとに買うよりも安く買う方法があります。
それが、次の方法です。
サブスクにない素材を安く買う方法
Adobe Stockで、たとえば「4Kビデオを数点欲しい」というのなら、月々プランの中から4Kビデオが20%引きになるプランを1ヶ月だけ契約するという方法もあります。
9,328円の月々プランなら、27,478円の4Kビデオが5,495円引きの21,982円で購入でき、4Kビデオ2本だと10,991円の値引きになりますから、サブスク月々プラン1ヶ月分の代金を上回る割引が受けられます。
●4Kビデオを単品で2本買う場合:
27,478円×2本=54,956円
●月々プラン9,328円を契約して、4Kビデオを20%引きで買う場合:
9,328円+(27,478円×0.8)×2本=53,292円
そもそもサブスクなら、通常画像やHDビデオも利用できるのですから、お得感満載です。
「サブスクにない素材はクレジットパックで買う」という方法だけでなく、月々プランをうまく利用すると安く購入できるのです。
クレジットパックは、必要な数量分だけ買うということができないので、使い残しが出たり、ついつい余分に買い足してしまうことも多く、いつの間にか高額を支払っていたということになりがちです。
その一方で、月々プランで短期間に一気に使うなら、トータルで安く使うことができるようになるんです。
公式サイト Adobe Stockの料金プラン
フリー素材ってあるの?
Adobe Stockにもフリー素材があります。
有料素材に比べると点数は少ないですが、有料プランの前段階としてお試し利用をしてみても良いと思います。
カテゴリから「無料素材」を選ぶとフリー素材が表示されます。
無料素材でも、画像サイズや解像度、ファイルの種類、商用利用などの利用範囲に違いはありません。
公式サイト Adobe Stock
コメント