AdobeからCreative Cloud Expressが登場しました。
Creative Cloud Expressは、「デザイン経験がなくても、豊富なテンプレートをもとにしてカッコいいコンテンツが簡単に作れる」というクリエイターツールです。
さて、コレ本当??
ノンデザイナーのデザイン素質皆無の私がAdobeのCreative Cloud Expressを使ってみて、わかったことがあります。
それは、私のような「簡単と言われるツールを使っても、やっぱりデザインは難しい」と思ってしまう人には、確実に足りないものがあるってこと。
その「足りないもの」を足すことができたら、Creative Cloud Expressのテンプレートのカッコ良さをそのままに、自分なりのオリジナルコンテンツが作れるようになるんじゃないかと思います。きっと!
前置きはいいから、早くその+αを知りたい! って人は「プロのセンスを分けてもらおう」の項からどうぞ。
Creative Cloud Expressの特徴
まずは、Creative Cloud Expressの特徴をリストにしてみました。
- 最大2万のAdobe Fonts*が使える
- Adobe Stock*の画像が使える
- iPhone・Androidアプリ/Web版に対応
- GoogleフォトやDropboxなどからデータ読み込みできる
- コンテンツのダウンロードはPNG、JPG、PDFの3種類
- 操作方法が直感的でわかりやすい
- CCストレージが使える(無料版2GB・有料版100GB)
- 「クイックアクション」で画像・ビデオ・PDF*の編集やファイル形式変換ができる
- 無料でも使える(有料版は月額1,078円・年額10,978円)
公式サイト Adobe Creative Cloud Express
初めからこんなに色々言われても困りますよね。
その気持ち、わかります。ほとんどピンと来ませんから。
この中で、デザイン苦手人間にとって一番嬉しいのは「数千個もある豊富なテンプレート」を使ってコンテンツの制作ができること。
テンプレートは、InstagramやFacebook、YouTubeのサムネイル、ポスターやチラシなどカテゴリごとに用意されています。
そのテンプレートはそのまま使うこともできるし、文字や写真を差し替えたり、画像の雰囲気を自分好みに加工することもできます。
また、すでに出来上がっているコンテンツのスタイルをあとから一発で変更して、全く違うスタイルに作り変えることもできます。しかもワンクリックで。
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Creative Cloud Expressの料金
Creative Cloud Expressは無料で使うことができます。
無料プランは使える機能は少ないけど、使用回数や使用期間に制限はありません。
一方の有料のプレミアムプラン(月額1,078円・年額10,978円)も、最初の30日間は無料です。
30日を過ぎると料金が請求されますが、その間に解約すれば料金はかかりません。
まずは無料プランを試してみた後、フル機能のプレミアムプランは、まずは無料プランを試してみた後で初めて見るのが良いと思います。
公式サイト Adobe Creative Cloud Expressの料金プラン
デザインが苦手な人の気持ち
Creative Cloud Expressのテンプレートを使えば、デザインを最初から考える必要はありません。
しかもCreative Cloud Expressは、インストールせずにWebブラウザから使うこともできます。
GoogleやFacebookのアカウント、あるいはAdobe IDなどでログインしたら、使い方のメッセージに誘導されながら色々触っているうちにすぐに慣れます。
ですから、デザインの心得がなくても、アプリ操作に不慣れでも、「これならできるかも!」という気持ちが出てくるかもしれません。
でもその一方で、いろんな不安もあるはず。たとえば…
- 自分好みに加工すると、いつもカッコ悪くなっちゃう
- どのフォントを選べばいいかわからない
- そもそも『自分好み』がわからない
- バランスの取り方がわからない
- テンプレートを加工するのが怖い
こういう気持ち、ありませんか?
私は、あるんです。
だって、自分のセンスが信用できないんだもん! 別にいじけてるワケじゃないんだけど…。
Creative Cloud Expressでバースデーカードを作ってみた
でも、少し勇気を出してバースデーカードを作ってみましたよ。
簡単操作で編集・装飾ができることはわかったけど、左側メニューの新しいオブジェクトを使ってみる勇気はありませんでした…。
女性向けのカードだから、もう少し優しいほうがいい気もするけど、これ以上どうしたらいいかわかりません。
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プロのセンスを分けてもらおう
Creative Cloud Expressには、カッコいいテンプレートがたくさんあるのはわかったけど、それを上手に編集するには、やっぱりデザインのセンスが少しばかり必要なのだと思います。
でも、絶望することはありません。
なぜなら、デザインのコツをわかりやすく、しかも楽しく解説している本がすでに出版されていますから。
これから紹介するのは、デザイン関連のベストセラーとなっている本たちです。
ほとんどの本の冒頭はAmazonで無料で見ることができるので、まずはAmazonで「試し読み」してみてください。
たったそれだけでも、「あー、そういうこと全然わかってないな」っていう自分に気づきます。
なるほどデザイン
楽しく書かれた本です。
「デザイナーはこう言うことを考えているのか!」っていうことがわかります。
「なるほど。そうやると、印象が変わるんだ!」という例が満載。
デザイナーじゃないのに!
テンポのあるハイテンションな漫画で、デザインの基本が書かれている本。
デザイナーじゃないのに「チラシ」「POP」「企画書」などを作らなきゃならない。そういうピンチの具体例と対処法が出ています。
即効薬としての効き目あり。
けっきょく、よはく。
デザイン上の余白の取り方以外にも、配色やフォント選びのコツなども多く出ている本。
マンガではないけど、新米デザイナーのNG例を、ベテランデザイナーのアドバイスでOKに変えて行く流れで解説しています。
「デザインしているけど、なんかイマイチ『抜け感』が足りない」と悩んでいる人向け。
デザイン力の基本
具体例に加え、デザインのプロセスの理論的な考え方も解説している本。
日常的に、これからもっとデザインを考えてみたいという人向け。
デザイン入門教室[特別講義]
基本から解説してある、かなり実践的な本。
「入門教室」と少し硬めなタイトルだけど、確実に学べて、しかも一生ものの財産になるようなしっかりとした内容構成です。
Amazonのレビュー評価も高い。
ノンデザイナーズ・デザインブック[第4版]
デザイン知識のない人のために解説されたロングセラー本。
原著の英語版での「4つの基本原則」に、日本語のデザイン要素の解説を付け加えてあります。
ボリュームのある本なので、動画教材付きのセットもあり。
誰のためのデザイン?
デザイン系の学生なら、おそらく必ず読むであろう大ロングセラーの有名な本。
私たちの生活の中の製品デザインが、人間の心理や認知といったものにどう作用しているのか、著者の具体的な経験や事例を示して解説しています。
私は、認知心理学の観点からこの「誰のためのデザイン?」を読んだことがあります。いますぐに実践的な即効薬にはならないかもしれませんが、デザインを考える上でとても面白い書籍です。
ずっしりと読み応えがありますが、日常生活の中できっと誰もが一度は経験したことのありそうな「あるある」な例も出てるので、「ふふふ」と笑ってしまうかも。
さいごに
私は長いこと、DTP業界で仕事をしていましたが、そのほとんどがプログラミングの仕事でした。そんな中でも、自分でレイアウトをしなければならないこともあったんです。
レイアウトを考える作業というのは、私は本当に苦手なのですが、なかなか「デザイン力を身につけよう」という発想に結びつくことなく、今まで過ごしてきました。
でも今や、あらゆる場面でデザインセンスが問われています。
いや、これは今に始まったことではなく、ず〜っと以前からデザインはいつも私たちの身の回りにあったんです。
それが最近はどんどんと洗練され、SNSの台頭で身近なものにもなり、デザイナーでなくとも、可愛らしく美しく整えられたデザインをする人が増えてきました。
そうしたデザインセンスは、プロの仕事でなくとも、趣味や副業でSNSを利用する際には大きなアドバンテージになっています。
最近思うのです。
「身近にプロのデザイナーがいたときに、デザインのエッセンスを少しでも吸収しようっていう気持ちがあったら、もう少しマシなデザインが出来ていたかもしれないのに」って。
もしあなたが「どうしたらカッコいいデザインができるの?」と悩んでいるのなら、プロの作ったデザインを意識して見てみるだけで、新しい世界が開けてくるかもしれません。
これが、私が今回Creative Cloud Expressを使ってみて実感した感想です。
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